● 高原を象徴する樹木「白樺」
白樺というと私はロシア民謡を思い出します。チャイコフスキーの交響曲第4番の中では「野に1本の白樺ありき」とあります。白樺にはどこか、静かな高原にひっそり佇むイメージがあります。
【スポンサード リンク】
● 街中では見かける機会が少ない「白樺」
普通の木と違って白いので森の緑によく映えて、とてもキレイです。白樺は夏の木と言われていますが、街中では見かける機会が少ないこともあって、正直言って、どんな木なのかよく分かりません。本当に「この木、何の木、木になる気♪」です。

白樺という木は知っているけど・・・どんな木だっけ?
■ 白樺って、どんな木?白樺は、温帯から亜熱帯地方にかけてよく見られるカバノキ科の落葉樹です。
外皮は白く、紙のように薄くはがれ落ちます。カバノキ属の植物は「カンバ」と呼ばれるため、植物学では白樺は「シラカンバ」と表記されます。一般的な白樺は高さ10〜20メートル、直径30〜40センチ。また、高さが20メートルを超えるものも珍しくなく、フィンランドには一番大きいもので32メートルの白樺があるんですよ。びっくりですね!
葉は卵状のひし形でまわりはギザギザ、長さ4〜10センチ、幅3〜6センチ程度。秋になると黄色く色づきます。
■ 白樺はどこに自生するの?
白樺は高原や山の斜面、山火事の跡などの日当たりのいい場所に、大きな群落を作って自生していることが多いです。日本では北海道を中心に本州中部にかけて、世界的にはアジア北東部、シベリア、ヨーロッパにかけて広範囲に分布しています。
■ 白樺は魔法の木
「マザー・ツリー」とか「パイオニア・ツリー(先駆樹)」「ナース・ログ(保護樹)」とも呼ばれている白樺。山火事でまわりが荒地になったとき、一番最初に生えてくる木の一つです。森の再生に役立つという、そんなたくましさからインドやシベリアでは「魔法の木」と言われています。白樺って生命力の強い木なんですね。
■ 白樺は健康にいい木
白樺の葉にはミネラル成分がたくさん含まれていて、体の中の塩分を分解する働きがあります。よくテレビでロシアやフィンランドのサウナで、おじさんたちが何か葉っぱを持って入っているのを見ませんか?実はあれ、だいたいが白樺の若葉がついた枝を持っているんです。枝で体をたたくと皮膚が丈夫になって、血の巡りがよくなって、風邪も引きにくくなります。また体内に蓄積された老廃物を出す働きもするので生活習慣病や便秘の予防にも役立ちます。
■ 白樺の樹液
白樺の木から大量に取れる樹液は、特に北欧では百薬の長として人々に親しまれている自然食品です。どんな味なんでしょう?実際に飲んだことはありませんが、ほのかに甘く、サラッとした飲み口のようです。健康にいいのなら飲んでみたいですね。樹液の成分としては水分のほかに、アミノ酸、リンゴ酸、カリウム、カルシウム、マグネシウム、マンガン、アルミニウム、亜鉛、鉄など多くのミネラル分が含まれています。抗ストレスや胃腸病、リューマチ、痛風、関節炎などに効果的と言われています。中国では成人病の薬として、樹液のパック入り製品が市販され、韓国では白樺の樹液を飲む「薬水祭り」が伝統行事として毎年行われています。また、白樺の樹液は虫歯の予防にいいとされ、今では日本でもすっかりお馴染みになった人工甘味料「キシリトール」の原料でもあります。最近は採取した樹液をそのまま使うことも多くなってきています。
■ 白樺は花粉症の原因?!
残念ながら、白樺はいいことばかりではないんです。白樺は葉を展開するときに香りを発散させます。成分が花の香りと同じなので早春の白樺の林は、お花畑にいるようないい香りが漂います。でも、こういう白樺の林には花粉症の人は行かないほうがいいでしょう。白樺は風媒花なので、花粉症の原因になっているんです。北海道では、道南地方を除いてはスギ花粉症より白樺花粉症の人のほうがたくさんいるんですよ。
■ 白樺の種類
針葉樹林帯を抜け出した亜高山帯の陽のあたる場所で純林を作るのが、ダケカンバです。本州では高山の雰囲気に欠かすことのできない種ですが、北海道なら低地でも見ることができます。オノオレカンバはその名のとおり、斧が折れるくらい材が堅く、ヤエガワカンバは暗褐色の樹皮が厚くて、何層にもはがれることから、こう名付けられました。ヤチカンバは水ごけ湿原や川沿いなどの湿地に見られる種類で、湿原の開発によって絶滅が危惧される種の一つでもあります。ミズメは別名アズサと呼ばれることもあり、日本の固有種で重くて堅い材が建築資材や器具製作の用材、弓材として使われています。
■ 白樺の使い方
白樺にはいろいろな使い方があります。昔、北アメリカではインディアンか白樺の皮でカヌーを作ったと言われています。それから樹皮がよく燃えるので、明かり代わりにも使われていました。現在はロシアで白樺の木から採った濃縮エキスを傷の治療やかゆみ止めとして使ったり、皮を利用してスプーンやサラダボールなどを作っています。一方、フィンランドでは屋根の上に敷くものとして樹皮が用いられ、バスケットやお皿の材料にもなるほか、靴までも作られることがあるんですよ。冬、暖をとるために使う薪も白樺を使いますし、家具にも使われます。 白樺って花粉が邪魔なこと以外は、いいことづくめの優れものなんですね!今度は「キレイな木」っていうだけじゃなく、なんだか少し白樺を見る目が変わりそうな気がします。
【スポンサード リンク】
|